第五帖 第17通 一切女人の御文

それ、一切の女人の身は、後生を大事におもい、仏法をとうとくおもう心あらば、なにのようもなく、阿弥陀仏をふかくたのみまいらせて、もろもろの雑行をふりすてて、一心に、後生を御たすけ候えと、ひしとたのまん女人は、かならず極楽に往生すべき事、さらにうたがいあるべからず。かようにおもいとりてののちは、ひたすら弥陀如来のやすく御たすけにあずかるべき事の、ありがたさ、またとうとさよと、ふかく信じて、ねてもさめても、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と申すべきばかりなり。これを、信心とりたる念仏者とは申すものなり。あなかしこ、あなかしこ。

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