第五帖 第20通 女人成仏の御文
それ、一切の女人たらん身は、弥陀如来をひしとたのみ、後生たすけたまえと申さん女人をば、かならず御たすけあるべし。さるほどに、諸仏のすてたまえる女人を、阿弥陀如来ひとり、我たすけずんば、またいずれの仏のたすけたまわんぞとおぼしめして、無上の大願をおこして、我諸仏にすぐれて女人をたすけんとて、五劫があいだ思惟し、永劫があいだ修行して、世にこえたる大願をおこして、女人成仏といえる殊勝の願をおこしまします弥陀なり。このゆえにふかく弥陀をたのみ、後生たすけたまえと申さん女人は、みなみな極楽に往生すべきものなり。あなかしこ、あなかしこ。
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